【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2023年5月21日

「命の舞台」

第二次世界大戦下のロンドン。悪条件のもとでも諦めずに公演し続けた女性劇団「オシリス・プレイヤーズ」の涙と奮闘を描いた作品「われら幸運な少数」。昨日が劇団昴(すばる)の初日公演であった。既に全日程完売で追加公演が発表されたほどの人気である。本番前日の最終リハに祈りに来てほしいと連絡があり、東京の劇場まで出かけた。大道具小道具が所狭しと置かれた舞台裏を抜けると、彼らの聖地である空間、ステージと客席がまるで扉を開いたように現れた。その空間は魂を込めて練習に練習を重ねた末に生まれるであろう空気に満ちていた。もはや職業や仕事ではない。これは彼らの命の聖域であって、私のような者がここに立つことが許されるのだろうかと感じた。裏方を含む全員が揃うと優に30人を越えたであろうか。永遠なる神の言葉から語ると、まるで吸い込まれるような感覚が襲った。みな真剣に必死に耳を傾けているではないか!その後、いよいよ祈りを捧げようとすると空気が動いた。何人もの若い俳優さん達がスッと最前列に腰を下ろすと「この娘(こ)達は盾の役を演じますから」と告げられた。また「シェークスピアの呪いからも守られるようお祈りください」と頼まれた。更に、劇で使用する刀3本やナイフのためにもと、ステージ上で彼らと共に手を置いてその安全を祈った。教会週報に書くには余りに失礼であるが、祈りと御言葉に対して、また、祈りを聞かれる神への余りに素直で純粋で真剣なこの空気は、今まで感じたことがない、と思えるほどであった。

感謝のメールにはこんな事が書かれていた。俳優さん達と共に手を置いて祈ったあの「剣が、殺陣の場面でバキッと折れたんです。でも、怪我もなく大迫力のシーンとなりました!みんな、祈ってもらって身体があたたかくなったと言っていました」。牧師が帰った後も、主の臨在はあの場に、祈りと共に、彼らと共に留まり続けたのである。主は、誰でも祈り求める者には確かに応えて下さるお方である。再度、追加公演に招かれているのが楽しみである!「神に近づきなさい。そうすれば、神はあなた方に近づいてくださいます」。ヤコブ4:8。