【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2023年3月26日

「ご破算で願いしましては」

「二進も三進も」と書いて「にっちもさっちも」と読みます。 もともとはそろばん用語で、二進とは2÷2、三進とは3÷3のことで、どちらも割り切れる計算です。 そこから、2でも3でも割り切れないことを「二進も三進もいかない」というようになり、どう勘定しても、どう工夫しても、行き詰ってどうにもならないことを表すときに使われます。

人生でも時々、二進も三進もいかない場面に出会います。どう頑張っても行き詰って身動きがとれない、いわゆる逆境ですが、逆境は信仰が試され、人格が養われるときでもあります。そんなときも、やはりそろばんから教えられます。そろばんで、次の計算を始める前に必ずすること。それは、すでに置かれてある珠の位置を全部払ってゼロとし、新しい計算ができるようにするときのあの掛け声「ご破算で願いましては」です。

今日は、私達の愛する人々と天を覚える「召天者記念礼拝」です。人はみな罪の犠牲者であり、また加害者でもあり、最後は死に飲み込まれて行く存在です。「二進も三進も」行かない人生なのですが、キリストの復活と天を信じる者は、その最期にどんな罪も病も涙も苦しみも全て払ってリセットされる主の声、すなわち「ご破算で願いましては」を聞くのです。

主の声を聞く者は、「その時よみがえる」と聖書にこうあります。「主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる」(1テサロニケ4:17)。そうです、私達を待っているのは、もはや死と涙ではなく、喜びの天であり、主と愛する人々との涙の再会です。それは死と別れの涙ではなく、再会の喜び、熱き涙なのです!