【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2023年3月5日

「到着ロビーに、花は咲く」

東日本大震災から12年を迎える今月1日、仙台空港到着ロビーに「復興ピアノ」が置かれた。このグランドピアノは、12年前津波にのまれたが、泥の中から重機で引き上げられた。破損して鍵盤は剥がれ、内部は錆だらけで復興は困難と思われたが、この希望を再び埋めてはならないと、一年以上かけて修理と調律とを行い「復興ピアノ」として復活したのである。

痛々しい傷跡が残る鍵盤も剥がれた「復興ピアノ」は誰でも自由に弾くことができ、既に著名なピアニスト達も訪れている。多くの人が、家族の思い出や、復興の希望を込めて復興応援歌「花は咲く」を奏でるが、愛する者を守れ切れずに失ってしまった悲しみが、再び津波のように襲ってきて号泣する人も…。

「花は咲く」(復興応援テーマソング)
真っ白な雪道に春風香る。私はなつかしいあの街を思い出す。叶えたい夢もあった。変わりたい自分もいた。今はただなつかしいあの人を思い出す。誰かの歌が聞こえる。誰かを励ましてる。誰かの笑顔が見える。悲しみの向こう側に。

夜空の向こうの朝の気配に、私はなつかしいあの日々を思い出す。傷ついて傷つけて 報われず泣いたりして、今はただ愛おしいあの人を思い出す。誰かの想いが見える。誰かと結ばれてる。誰かの未来が見える。悲しみの向こう側に。

花は 花は 花は咲く  いつか生まれる君に
花は 花は 花は咲く  私は何を残しただろう

愛する人の帰りを待つピアノの置かれた到着ロビー。どんな悲しみの向こう側にも希望の「花は咲く」! それが、主の復活を待ち望む我らの祈りである! 「涙とともに種を蒔く者は、喜び叫びながら刈り取ろう」 詩篇126:5【新改訳】