【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2022年11月13日

「純白地獄」

「純白地獄」をご存知であろうか。別名「宇宙パズル」とか「ミルクパズル」と呼ばれる絵柄のない真っ白なジグゾーパズルである。絵柄があってもやる気が起こらないのに、絵柄がないホワイトパズルに挑戦するとは、考えただけで気が遠くなる。パズルの箱には。逆三角の注意マークに「初心者は絶対に手を出さないでください。地獄の苦しみを味わいます」との注意書きが。実はこれ、NASA宇宙飛行士選抜試験で採用される為「宇宙パズル」とも呼ばれている。最高の集中力/観察力/想像力/忍耐力が試される最適のテストだそうで、ディスカバリー号宇宙飛行士・山崎直子さんも300ピースをこなしたと。その驚異的難易度から、完成時の達成感は他に比べるものがない「地獄なみ」らしいです。

どう考えても、こんな「ホワイト地獄」が売れる訳ないと思いきや、2万個売れればヒット商品というジグゾーパズル業界にあって、10年間で22万個も売ったベストセラーで、一番驚いているのは製造販売会社だそうで、「なぜ?」と問われても「頭真っ白」だそうです。興味深い事に、ジグゾーパズルは世界が危機に面し不安になればなるほど売れるそうで、パンデミック期間の米国の売り上げも年間390%伸びたそうである。人は、精神的に問題や危機から逃れるため、何かに集中し、何かをしていなければならいのであろうか。

しかし、脳科学専門家の篠原菊紀東京理科大学教授によると、ジグソーパズルは認知症予防効果があり、介護や脳/手のリハビリにも有効で、ストレスを下げ気分を改善する効果もあるそうである。だとすれば、老後が気になってきた私には、これは「地獄」ではなく「純白天国」になるのではと思うのである。

黙示録では、天の御座は白く、自らの罪を告「白」した私達も「純白」の衣を着せていただいている。この地では、先が見えない困惑混迷のジグゾーパズルのような人生であっても、「信仰の創始者であり完成者である」主が、私を雪よりも白く完成してくださるのである。まさに「純白天国」の喜びであろう!