【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2020年2月9日

「 サブスク時代 」

昨年より、日経(電子版)やクロストレンド紙が度々取り上げる「サブスク」に関する記事、気になるのである。当初、サブスク(サブスクリプションの略)と聞いて驚いた。なぜなら欧米では、この言葉は昔から雑誌の定期購読を意味するもので、その感覚からはあり得ないようなものが「サブスク」られているからである。音楽、玩具、服(スーツやネクタイも)、家電、レストラン、車まで、昔の「定期購読」からは理解し難いモノばかりである。

ウィキペディアには、確かに「英語の”サブスクリプション“には雑誌の予約購読、年間購読の意味がある」と書かれているが、いつのまにか「サブスクリプション(サブスク)はビジネスモデルの1 つ。利用者はモノを買い取るのではなく、モノの利用権を借りて利用した期間に応じて料金を支払う」と加えられている。即ち、消費者が製品やサービス毎にお金を払うのではなく、それを一定期間利用する「権利」を買うという事。これが広がれば社会に大きな変化をもたらすであろうと思ったが、いや、既に変化した社会に応える新しいビジネススタイルとして発生したようである。

かつてテレビ/冷蔵庫/洗濯機が「三種の神器」と呼ばれた昭和。モノ所有型ライフスタイルで、土地/不動産まで、どれくらい物をもっているかで成功が計られた。企業も「売ってなんぼ」の時代。しかし、平成/令和へと人々の価値観も社会も大きく変わった。物を持つ事から利用する事への価値観へ。所有/消費から使用/体験へとライフスタイルも変わった。これをいち早く捉え「物を売らずに成功する企業」が増えた。バブル崩壊以来、「物を持つ=豊か」の方程式も崩壊したかに見える。それは企業のCMにも表れている。マスターカードの「お金では買えない価値がある」。アデランスの「増やしたいのはあなたの笑顔です」等々。ネット社会の誕生と有限な資源への警戒心もあって、使い捨ての消費時代は終わり、ひとつのものを多くの人が使うシェアリング、いわば「メルカリ」時代の到来であろう。

教会も、この社会の変化、価値観の変革に鈍感であっては、これからの時代に応える事はできない。人々の心を満たす「出会い/体験/感動」等の新しい価値観の提案提供ができなければ取り残されていく。今こそ、ますます聖霊様の力強い体験と感動が求められる時代の到来、いや、私達なのである!