【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2020年1月26日

「 麒麟がくる 」

先週、梅津伝道師より聖書箇所と説教題「もう一歩、前へ」をいただき「これはいい!」と、嬉しくて(まだ説教は聞いていないが)、思わず先生に電話してしまった。題が大切なのは、本や新聞だけではないであろう。先週日曜からスタートしたNHK 大河ドラマ「麒麟がくる」。梅津先生の説教と同じで、始まる前から期待度がかなり上がってしまった。斎藤道三の娘であり織田信長の正室「濃姫」役、沢尻エリカ被告が起訴され、これも大河ドラマスタート前から注目を浴びてしまった。代役で川口春奈さんが急遽抜擢されたのが11 月末。2 週間遅れのスタートとは言え、わずか一ヶ月ほどで演じるとはさすがプロである。

初回の平均視聴率は、大河4 年ぶりの19%超え。昨年、このコラム欄に書いた、同時間帯ライバル超人気番組「ポツンと一軒家」16.1%を堂々と破った。そのポスターも、動きがあってカラフルなごとく、衣装やセットが、色鮮やかで綺麗なのである。調べたら4K 撮影との事で、どうりで!と思ったが、我が家の古いテレビでは変わらないらしい。気のせいにしても、やはり綺麗であった。

明智光秀と言えば、本能寺の変で主君織田信長を殺害した裏切り者なはずだが…。彼を主人公として描かれるドラマとはいかに?ところで、大河ドラマは主人公の幼少時代から始まるものだと思っていたが、最初から大人明智光秀なのである。ちょうどマルコとヨハネは、イエスの誕生ではなく、大人イエスを、公生涯を始められたヨルダン川から書いたようなもの。初回いきなり、若武者・明智光秀が野盗らと戦い、民や畑を守るシーン。更に、焼け崩れる家に飛び込み、命がけで子供を救い出すシーン。何と僅か1回で、明智光秀は、もはや裏切り者ではなく私のヒーローとなってしまった。

麒麟について作者池端俊策氏が説明している。「中国の史記で、霊獣麒麟は、王が仁(徳の一つ)のある治世を行い、世が穏やかになる時、その王の所に現れる」。昭和、平成、令和と、戦国時代ではないが、揺れ動く不安な時代に生きる私達には、この平和へのメッセージは届くと感じた。若武者の光秀が「平和でなければ麒麟はこない。どこにも麒麟はいない」と語る場面が重なった。私達が本当に必要としているのは、麒麟ではなく、平和の君なる主イエスキリストが来られる事である。マラナタ(主よ、来たりませ)!