【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年12月22日

「 世界で最も美しいクリスマスツリー 」

礼拝堂の前に飾られた大きく美しいクリスマスツリー。もともとカナダの我が家、そのリビングルームに飾られていたものである。4人の子の成長を、毎年毎年、見守ってくれたツリーである。アメリカにはないが、英連邦であるカナダでは、12月26日はBoxing Dayという祝日。本来、教会で貧しい人々の為に献げられた献金箱(Box)を開く日、または、貧しい人々にプレゼントや食料品/日用品を箱(Box)に詰めて贈る日の事であって、ボクシングとは何の関係もない。ところが最近では、この祝日は一年最後の大バーゲンの日となってしまい、早朝からどの店の前にも行列ができるのである。Give(与える)というクリスマススピリットは、最近ではGet(得る)スピリットに代わってしまったのを残念に思う。

とは言え、バーゲン好きな私も毎年並んだ。このツリーは、クリスマス数ヶ月前から北米一のデパートSears(シアーズ)のディスプレイとして実際に飾られて売られていたものである。デパートはクリスマス直後、そのまま飾りごと売るのであるが、総額ほぼ$2000(約22万円)で手も足も出ない。ただ星やベルやリース、讃美歌や天使達で飾られたこのツリーの美しさに見とれていた。すると不思議な事に、他のツリーは次々と売れて行ったが、このツリーだけは夕方になっても残っていた。私がこのツリーの前で足を止めじっと見つめていると、それに気付いたか、店の人が50%Off と書かれた値札の上から、更に50%Off と赤マジックで書いて私を見た。何と75%引き!神の摂理とは言わないが、バーゲン好きな私には、もはや「買わないという選択肢はないやろ」であった。

今年も、世界中で数え切れないほどのツリーが、家のリビングルームに飾られる。イエスが掛かられた十字架なるツリーの飾りは、「ユダヤ人の王」と書かれた罪状書きと、真っ赤な血潮だけであった。しかし、これに勝るクリスマスツリー、これほど尊く、美しく輝くツリーは世界中どこにもない。このクリスマス、あなたの心のリビングルームにも、この世界一美しい主の十字架なるクリスマスツリーが飾られますように。