【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年12月1日

「 となりの橋 」

ジョークです。ローマ教皇がミサを終えリムジンで空港に向いました。自ら車を運転することのない教皇が運転手に「ちょっとだけ運転させて」と頼みます。教皇の頼みですから断れません。運転手が仕方なく運転を代わり、後ろの席に座ること数分後、リムジンはスピード違反でパトカーに止められました。運転席を覗き込んだ警官はびっくり仰天!すぐ署に電話。「署長、とんでもないVIP を止めてしまいました」。「いったい誰を止めたのだ?大臣か?」。「いいえ」。「大統領か?」。「いいえ、もっとすごい方です」。「誰?」。「それが、誰だかわからないのです!何たって、ローマ教皇が運転手しているほどのVIP なんです!」

38年ぶり史上二度目となったローマ教皇の来日。天皇陛下や安倍首相と会談されたフランシスコ・ローマ教皇は、若者達や東日本大震災の被災者とも積極的に面会された。長崎の爆心地公園、および広島での「平和のための集い」では、核兵器によらないまことの平和と安定というメッセージを語られた。ニュースで「カトリック44万人、人口の0.4%という日本を、ローマ教皇が訪れたことは驚きでもあり喜びでもある」と伝えていた。

アルゼンチンの一般家庭(お父様は鉄道員)出身で、2013年に教皇となられたフランシスコ・ローマ教皇は、ツイッター(フォロワー数:1814万人)でメッセージを発信したり、エコに徹して決して贅沢な生活をしないため、「庶民派教皇」と呼ばれている。教皇の私用車もフォード・フォーカス(安い大衆車)、公用車もリムジンではなく、防弾ガラスなどないISUZUの小型トラックである。時には、普通の祭司服に着替え、こっそりとローマ市内のホームレスの人々にパンを配ったりと、常に弱い者/貧しい者の味方として世界を渡り歩かれるので、スーパーマンにたとえられ「スーパー教皇」とも呼ばれている。世界で愛される気さくな教皇様なのである。

11/20より日本では「法王」ではなく「教皇」と呼ぶとアナウンスメントがあった。教皇とはラテン語で「Summus Pontifex」と言い、Summusは「最高」、Pons は「橋」、Suffix は「作る者」の意味である。まさしく人と人、国と国との間に橋を作って繋ぐ天の鉄道員のような存在である。日本風に表せば、「となりのトトロ」のように、いつも「となり」にいてくれて、心通じる温かい存在とでも言おうか。今日から始まった主のご降誕をお迎えするアドベント。平和の君なるキリストも、自ら天と地を繋ぐ橋となられた。私達も誰かの為に、そんな「となりの橋」となれますように!「ひとりの兵卒が槍でその脇を突きさすと、すぐ血と水とが流れ出た」 ヨハネによる福音書19章34節