【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年10月27日

「 桜を胸にワンチーム 」

桜を胸に最後まで戦った日本代表チーム、見事であった。先週日曜のラグビーワールドカップ初のベスト8南アフリカ戦。大河ドラマ「いだてん」を休止してまで放映したNHK 最高視聴率は驚異的な49.1%であった。台風直撃の痛ましいニュースの中、世界から集まった桜戦士たちは、私達に大きな感動と力を与えてくれた。

台風での試合中止で予選敗退となったカナダ代表は、それを嘆く事なく、ピッチを被災した釜石市の住宅街に移し、持ち前の体力とパワーを生かして、重い物を運び、土砂除去のボランティアで市民と共に戦ってくれた。

イングランド代表は、日本代表がロッカールームを試合後清掃することを知り、彼らも清掃してゴミではなく感謝を残して帰るようになった。

日本のCM にも出たオールブラックス/ニュージーランド代表は、日本人の温かいサポートとおもてなしに何とか感謝したいと、試合後一列に並び深々と頭を下げお辞儀した。すると日本人ファンは拍手とスタンディングオベイションで感謝を返した。他のチームも、次々と試合後お辞儀で感謝をするようになり、イギリスの主要紙「ガーディアン」は、この日本人の美徳を称え、ついにお辞儀の仕方を「首と背中を真直ぐに保ち、視線は下に、両手は脇に、腰を45 度曲げる」と世界に紹介して教えた。私達が彼らを愛しただけでなく、彼らも日本を愛し心からの感謝を表したいと思ったのである。携帯をなくすなら日本でなくせば戻って来るとまで言われた。

桜を胸に、日本を愛しワンチームとなって戦った彼らは、その人種も国籍もニュージーランド、トンガ、サモア、南アフリカ、韓国、日本と様々である。その麗しい光景は、あるべき日本と世界の明日の姿を、私達に見せてくれたように思う。自分ファーストな問題の多い世界で、違いを愛し、違いを越えて、互いに一つとなる事の感動と喜びを教えてくれたのだ。

私達も主の十字架を胸にワンチーム。教会というピッチの中も外も、兄弟姉妹を越え、教団教派を越え、人種国籍を超え、ひとつであるノーサイドゲーム。これこそ私達に贈られた天の喜びであり力である。 「見よ、兄弟が和合して共におるのは、いかに麗しく楽しいことであろう」詩篇133:1