【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年10月6日

「 ノーサイド・ワールド 」

ラグビーワールドカップが凄い事になっている。第1戦のロシア戦最高視聴率25.5%で驚いたのも束の間、第2戦のアイルランド戦は28.9%と驚異的であった。2015 年イギリスで行われたW杯では、当時世界第3位の南アフリカに逆転勝利し、世界中で「スポーツ史に残る番狂わせ」「ブライトンの奇跡」と称えられた。今回は2位のアイルランドに勝って世界を再び驚かせたが、もう誰も奇跡とは呼ばない。前回13 位であった日本は、現在9 位と着実にその力を伸ばしている。体格では決して世界レベルに及ばない日本のこの強さは一体どこから生まれてくるのであろうか。

今回W杯が日本で開催という事もあるが、私を含め、ラグビーファンが一気に増えた。そこでラグビーについて少し勉強してみた。まずはボール。球技と呼ばれるスポーツで、ボールが球体ではないのはラグビーとラグビーから生まれたアメフトぐらいであろう。しかし、これが案外面白いのである。まさに人生と同じで、どこに転がるかわからない楕円球こそが勝敗を決める。でも、欧米には「(ラグビー)ボールは、ひた向きに努力する者の前に転がって来る」という諺があり、思わずアーメンと言いたくなる。

共に力を合わせる事を「スクラムを組む」と言うよう、ラグビーはチームスポーツの代表と言えるであろう。1~8番フォワードと、9~15 番バックスで構成される15 人の1チーム。「フォワードが試合を勝ち取り、バックスがその度合いを決める」と言われるよう、それぞれの役割が一つとなった時に奇跡は起こる。” One for All, All for One“(一人はすべての為に、すべては一人の為に)と言われるよう、15 人の人より1 人の方が強いのである。これこそ、まさに私達も目指す主のチーム・教会の姿なのである。

また、試合前も楽しみである。世界1 位ニュージーランド、オールブラックスの「ハカ」や、サモアの「シバタウ」のような迫力ある踊り(出陣の儀式?)。そしてフィージーの国歌”God Bless Fiji”。どこかで聞いたことが?と調べると、何と、新聖歌(讃美歌)の347 番の旋律ではないか!はい、この教会にも「主の祈り」があり、「サインダンス」があるのである。

最後に、試合は「ノーサイド」で終わる。そこには勝ったサイド(側)も敗けたサイド(側)もなく、互いを尊重し共に祝福するのである。世界も一つ。ノーサイドスピリットを世界に、ここから発信しようではないか!