【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年6月9日

「 人生、右側通行 」

久しぶりに帰ったカナダは大きく変っていた。大麻解禁も驚きであったが、まず、空港の入国審査官はAI であった。スクリーンの質問一つ一つに答えるのもカメラで反応を撮られているので余計に緊張する。無事入国し、まずはコーヒーをと支払いをすると、ペニーと呼ばれる1セント硬貨は既になく、5セント以下は切り捨て、または切り上げであった。最近、日本でもプラスチック製品の問題や、レジ袋有料化がニュースとなっているが、カナダの店はどこもレジ袋が有料。スーバーでは茶色の大きな紙袋。食料品を入れて抱きかかえた紙の匂いが、「あ、昔はこれであった」と懐かしい想い出を蘇らせてくれた。大学構内のスターバックスやカフェのコップやストローも紙製品。さすが環境に敏感な国・カナダと思わされた。

面白いのは、プラスチック製品を再生可能な紙に変える一方、新しくなっていた紙幣は全てプラスチック製であった。ブラスチックでも紙幣と呼ぶのかわからないが、偽造防止と折り目が付きにくく長く使えて防水という理由らしい。カラフルで玩具のお札のように輝き透き通っていた。

レンタカーでは何度も息子/娘に注意されてしまった。運転中はスマホを見る事も、飲み物やスナックでさえ禁止なのである。赤信号で停まった時、家内がくれたお饅頭半分を口に入れたら、停車中の隣のドライバーがこちらを見て首を振っていた。「えっ?これもアウト?」と思って慌てて飲み込んだが、こちらのほうがよっぽど危い気がした。何せ水も飲めないのだ。

最近、日本では車の逆走が問題になっている。私も、逆走しないよう右側通行には十分気を付けていたつもりであった。しかし、後半慣れてきて気が緩んだか、左折しようと赤信号で停車していると、前を横断していた歩行者が驚き指さした。そう、停まっていた場所は反対車線であったのだ。

英語のRight「右」には、「正しい」という意味もある。その意味では、人生のハイウェイは右側通行と言えるであろうか。右と左、どちらが正しい道か分からず、自分が間違った道にあることに気づかなかったら大変。更に恐ろしいのは、自分の間違いに気づいていても、それを認めて正しい道へ戻ろうとせず、なおも進んだら、その先にどんな結果が待っているだろうか。「私が道である」と言われたイエス様。私が正しいと思う道ではなく、いつも注意して悔い改め、主が正しいとされる道を選ぼうではないか。