【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年4月14日

「 ポツンと一軒家 」

1 月の「天の窓」ではNHK の超人気番組「チコちゃんに叱られる!」を取り上げたので、今日は民放のNo1 人気番組、テレビ朝日系「ポツンと一軒家」。ビデオリサーチによると、20 週間連続2 ケタ台であった視聴率が、先週、番組最高の17.6%を記録した。所ジョージさんと予備校講師の林修先生がMC を務める同番組は、今や、世界中のどこでも航空写真で見られるお馴染みGoogle Earth を使って、日本各地の人里離れた奥地にポツンとある一軒家をスタッフが実際に探しながら訪ねる番組である。ただ、この番組の意図するところは、単に一軒家を探しあてる事ではなく、そこにどんな人がなぜ暮らしているのかを調査する事であって、そのフォーカスは家ではなくそこに暮らす人の人生なのである。

実は、私も「チコちゃん」同様、ついつい惹かれて見てしまうのであるが、何が私達の心を捕らえているのであろうか。何系と言うのかわからないが最近増えた「イッテQ」や「You は何しに日本へ」など、同様な番組が大人気であるが、「ポツンと一軒家」のスタッフは、現地事前調査を一切しない事で、番組の臨場感や、劇的な出会いの感動を生み出しているという。

また新鮮なのは、この番組には林修先生のドヤ顔がないのである。どの番組でも林修先生の知識・情報量が売りなのであるが、ここでは、彼は一切それを披露せず、ただ感動して頷いているだけなのがまた感動なのである。

過疎化問題が深刻化する中でも、古き良き日本の想い出がくすぶり、どこか田舎生活に憧れる私達の心に触れるのであろうか。何度か見ていて気がついた事は、ポツンと一軒家に住んでいる人は殆どご年配の方だという事。そして、そんな普通のひとりひとりにはすごい人生のドラマがあって、それは、生涯をかけて自分の「当たり前」を生涯続けてきた人生の迫力なのである。誰の目にも留まらずに普通に生きた人の積み上げられた生涯こそがこの番組の主軸であり、私達見る者を心底感動させるのであろう。

日本のクリスチャン人口も500 人に1 人であるから、これも「ポツンと一軒家」と言えるだろうか。しかし、キリストにある私達の生涯も同様で、普通の私が、ただ忠実に一つの事、私の「当たり前」をやり続ける生涯にこそ天の迫力が現わされ、多くの人々を主に惹きつけるのであろう。

「ただ、この一事に励んでいます」 ピリピ人への手紙3:13