【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年3月24日

「 アー・ユー・ハッピー? 」

このタイトルは20日の「朝日新聞Digital」の見出しである。国連が定めた3/20の国際幸福デーに発表される世界幸福度報告で、日本は前年より4位下げ、過去最低の58位であった。G7諸国では最も低く、アジアでも台湾25位や韓国54位を下回った。そもそも、幸せを数値に表して比較する事ができるのかと思うが、どのように幸福度を測ったのであろうか。

「幸福度調査」は、次の7つのカテゴリーで計測されている。①GDP(経済)②社会的支援の充実ぶり ③健康寿命 ④人生の選択自由度 ⑤寛容さ ⑥社会の腐敗の少なさ。日本は「健康寿命」で2位であるにもかかわらず、「人生の選択自由」では64位、「寛容さ」に於いては92位であったのに驚いた。既にSNSやネットに投稿されている様々な意見や感想を読むと、日本の社会構造や日本人の精神構造に対する危惧が多く見られ、100位以下でも驚かないとの意見もあり考えさせられた。例えば、老後が不安な社会、建前と本音の社会、集団主義だが利己化した社会、格差/差別の広がり等々、即ち、心と生活に余裕がなく安心できないというのである。

一方、幸福度が最も高かったベスト3は、①フィンランド ②デンマーク ③ノルウェーで北欧諸国が占めた。その特徴は驚くほど手厚い社会保障と質の高い教育で、フィンランドは世界で唯一、父親が母親よりも子供と過ごす時間が長い国で、日本のお父さん達には、まるで童話の国じゃないかと思えるようなまことに羨ましい話である。

聖書の幸福度はと言えば、マタイ5章の8福「幸いなるかな」である。驚く事に、その幸せ全ては外的環境に左右されるものではなく、私達の心・内側の状態である。日本人が足りないと感じる「安心」こそ、内なる心の安らぎの事であり、これなくして人は何があっても幸せにはなれないのである。

今日の聖書・ヨハネ14章も、ニーバーのThe Serenity Prayer(静けさの祈り)も、キリストを内に宿す事が人の幸いであると教えてくれるのである。

【The Serenity Prayer 静けさの祈り(ニーバー)】
「神よ、変える事のできないものを受け入れる心の静けさと、
変えるべきものを変える勇気と、
そのどちらであるかを見分ける知恵をお与えください。アーメン」