【横浜カルバリーチャペル】 天の窓
     
2019年1月13日

「 チコちゃんに叱られる! 」

最近、NHKの「チコちゃんに叱られる!」にハマる人が急増していて、家内もそのひとりである。レギュラー番組で視聴率15%越えはすごいらしく、週刊文春や週刊東洋経済など、一般/ビジネス誌でも取り上げられた。

その売りは、5歳の少女チコちゃんが投げかける素朴な質問に、岡村隆史さんやゲストが答えるという雑学クイズバラエティー番組である。出演者がうまく答えられないと、一瞬にチコちゃんの顔が怒りの形相(CG)に変わり、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叫ぶのです。その後、チコちゃんから答えが告げられ、専門家の解説も加わるという流れ。

シンプルなクイズ番組が、なぜこれ程の人気となったのか。意外性も一つの理由ではないかと思うのです。まず、これがNHKだという事に驚きです。チコちゃんの上から目線態度や、吐く言葉や、番組に流れるアドリブ性・遊び心がNHKっぽくないのです。この番組のプロデューサーは、もともとフジTVで人気バラエティー番組に携わっていた小松さんという方で、悪ふざけの質や量がほどほど抑えられていて、下品にならない配慮が見事です。ファミリーで楽しく安心して見ていられるのです。また、番組内容も「笑える」だけでなく「考えさせられる」ものとなっています。チコちゃんの質問も「人と別れる時に手を振るのはなぜ?」「埃ってなぜ灰色?」といった具合に、何か新しものではなく、いつも身近にある日常や生活を再発見させてくれて、目の前にあるものを見つめ直す大切さを教えてくれるのです。

イエス様の教えも、私達には全く新しくて、遥かに遠く高い天を示されたのではなく、野の花や一羽の雀、羊飼いや農夫など、私達の日常や生活の中に、ここに既にある神の国の素晴らしさを見出させてくれたのです。一方、現代の社会と教会である私達は、そんな身近にある大切な神の国や、近くて小さなものにある真理を見失っていて、小さな5歳児チコちゃんに叱られて初めて気づかされるのです。「チコちゃん、ありがとう!」

「空の鳥を見るがよい」 マタイ福音書6章26節